【Column】 【しつけの常識ってホント?】トイプードル・ティーカッププードルのブリーダー【ポッシュ】

犬のしつけに対する考え方はいろいろありますが、まだ科学的に解明されていないことも多いのが実状。
うのみにして、かえって犬との関係を悪くしてしまわないように。

<犬には服従心が必要?>
「飼い主はボス、犬はそれに服従する存在。だから、犬には服従心を持たせるべき」とよくいわれます。でも、これは警察犬と訓練士のようなケースにはあてはまるでしょうが、家庭犬、ましてやトイ・プードルのような小型犬にはあてはまらないという意見もあります。
もちろん、甘やかして手に負えない犬にしてしまうのは論外。でも、家族の一員として犬を迎えるのであれば、服従心にそれほどこだわる必要はないはず。むしろ、服従心という言葉がカセになり、飼い主によけいなプレッシャーを与えていることもあるようです。

<アルファシンドロームは正しい?>
アルファシンドローム(権勢症候群)という言葉もよく聞きます。これは、「犬にはアルファ(ボス)が必要で、アルファがいないと自分がなってしまう。その結果いろいろな問題行動が起こる」という考え方です。
でも、これに異を唱える専門家たちもいます。すなわち、アルファシンドロームは「犬はオオカミと同じ」ことを前提にしているが、そもそも犬はオオカミではなく、問題行動の多くは「不安」や「葛藤」から生まれるものだという意見です。

<母犬みたいに叱るのがいい?>
「犬は叱らないとダメ」とう考え方もあります。そして、叱るときは「犬の口をつかむ」とか「仰向けにして押さえつける」のがいいとされています。根拠は、母犬や母オオカミがやっていることだからというのですが、実ははっきりしていません。
むしろ、犬を抑えつけるようにして叱って育てると、反撃するため、かみつく犬になってしまいます。正しいしつけ法ではないので、やってはいけません。