【子犬の「社会化」と成長】トイプードル・ティーカッププードルのブリーダー【ポッシュ】
【人間社会の刺激に少しずつ慣らす】
[「社会化」ができていないと、犬との生活が大変なことに!]
犬の社会化とは、人間社会のさまざまな刺激に慣らすこと。これができていないと、刺激に対して過剰反応を示す犬になってしまう。トイレトレーニングなどと同様にだいじなしつけだ。
<社会化ができていない犬は…>
●見知らぬ人に対してひどく吠える
●ほかの犬に対してひどく吠えたりおびえたりする
●知らない場所へ行くと、興奮する
●音に対して敏感に反応して落ち着かなくなる。
など
こうなると、周囲に迷惑をかけたり、いろいろな場所へ連れていくことが困難になる。犬にとってもストレス。
犬のしつけで大切なことのひとつが「犬の社会化」です。これは、人間社会のさまざまな刺激、環境に犬を慣らすことです。
たとえば、少しずつ生活音を聞かせたり、いろいろな場所に連れていったり、人に会わせたりといった体験をさせることで、徐々に人間社会に慣らしていきます。その結果、恐怖心や不安感を抱くことなく、どこででも落ち着いて行動できる犬になれるのです。
特にトイ・プードルの場合、一緒にカフェへ行ったり、旅行に行ったりするのを楽しみにしている人も多いはず。社会化のトレーニングは欠かせないといえるでしょう。
社会化は一朝一夕にはできないことです。子犬のころから、根気よく慣らしていきましょう。
[社会性のある犬になるプロセス]
<生後2か月(60日)ぐらいまで>
<親兄弟の中で過ごすことで、社会化の基礎ができる>
子犬にとって、母犬や兄弟子犬たちとの触れ合いは大切な経験。じゃれあいながら、かみつき合ったりすることで、子犬は相手との関係性を学んでいく。これが、子犬の社会化の基礎となる。
この時期に早くから親兄弟と離された犬は、親兄弟との触れ合い不足から、不安傾向が強くなり、攻撃的になるという研究もある。
<生後3~4か月>
<親兄弟と離れたら、飼い主が社会化のトレーニングを>
子犬が人や環境に慣れるように、飼い主が積極的に働きかける。生活音を聞かせるなど、少しずつ新しいことを体験させていくことで、子犬は人や環境に慣れ、恐怖心や不安を持たないようになる。
この時期の子大は好奇心がいっぱいで、新しいことをどんどん学んで吸収する。この時期を逃さないように。
<生後5~6か月>
<発達に伴い、恐怖心が出てくることも>
引き続き、社会化の訓練を心がける時期。こわいもの知らずだった子犬が、突然何かをこわがるということも起きがち。発達に伴うものなので、ムリじいせず、少しずつ慣らしていくことがだいじ。
「スワレ」「マテ」などの動作のトレーニングや、散歩の際にリードを引っ張らないで歩くなどのトレーニングも本格的に行う時期。
<生後7~8か月>
<すっかり環境に慣れてくる>
いままでのさまざまな体験がいよいよ身についてくるころ。周囲の環境にすっかり慣れ、人との関係性も覚えてくる。とはいえ、まだまだ未完成。引き続きトレーニングを。
どこへでも連れていける落ち着きのある犬になるのは、うまくいって2歳ぐらい。それを目標にがんばろう。